「健口なまち 海老名」を支えて健康寿命延伸へ
海老名市歯科医師会 会長 盛田健司
令和５年７月より鈴木彰前会長の後を受けて、一般社団法人海老名市歯科医師会の第１０代の会長を拝命いたしました盛田健司と申します。
海老名市歯科医師会（以下、本会と省略いたします）は平成３年4月に発足し、以来30年以上にわたって一般社団法人化を経て、現在は会員歯科医療機関数４６医院、会員数６４名で構成される団体へと成長してまいりました。市内においては９割近くの歯科医師が本会に入会しており、海老名市民の皆さまへは会員歯科医療機関での歯科診療のほか、海老名市から委託されたさまざまな地域歯科医療や地域歯科保健業務を担当しております。
そこで、本会の活動について少しご案内させていただきます。
- 健康診査
本会では海老名市の委託を受けていくつかの「歯科健診」を実施しています。「乳幼児歯科健康診査」「妊婦歯科健康診査」「成人歯科健診」「口腔がん検診」「オーラルフレイル健診」を行っています。尚、乳幼児歯科健康診査の１回目３回目以外は全て海老名独自の健診となります。
- 乳幼児歯科健康診査は3回行っております。１回目は１歳６ヶ月の時で、会員歯科医療機関にて『個別健診』として実施しています。２回目は２歳になった時、３回目は３歳６ヶ月の時点でそれぞれ『えびなこどもセンター（中新田）』にて集団健診形式で実施しており、海老名市歯科医師会会員が交代で診査を担当しています。
- 妊婦歯科健康診査は、妊娠中の方を対象に会員医療機関で『個別健診』として実施しております。
- 成人歯科健診は１８歳から４９歳の海老名市民の方を対象に会員医療機関で『個別健診』として実施しております。
- 口腔がん検診は３５歳以上の海老名市民の方が対象で会場『海老名市医療センター（さつき町）』での集団検診（年２回）か、もしくは通年の会員歯科医療機関での『個別検診』を選択できる制度です。
- オーラルフレイル健診は５０歳以上の海老名市民を対象に、令和元年度より実施されている最も新しい健診です。従来の歯科健診に加えてオーラルフレイル（ささいな口の機能の衰え）を診査します。噛む、飲み込む、発音するという口腔機能が年齢とともに低下し、その結果全身の健康へ悪影響を及ぼすことが近年の研究結果でわかってきました。そのため、口腔機能のレベルを定期的に検査することが健康維持への第一歩であるとの観点から、海老名市歯科医師会では全国に先駆けて５０歳以上の市民がかかりつけの歯科医院等で個別に受けられるように海老名市とともに整備した健診です。
- 海老名市休日歯科診療室（さつき町の海老名市医療センター内）
日曜・祝日・年末年始・ゴールデンウィークに救急の歯科診療が必要となった市民へ、休日歯科診療室を開設しております。９時から１６時３０分の間、歯科医師会会員が交代で担当しております。かかりつけ歯科医がお休みの日の痛みでも安心です。 - 保育園医・学校歯科医の活動
海老名市立小学校１３校、中学校５校、県立高等学校３校、県立支援学校１校には、海老名市歯科医師会会員が学校歯科医として委嘱され、歯科健診などを通じて児童・生徒の歯科保健を守る活動を行っております。
また本会はロッテおよび海老名市と「歯と口の健康づくりの推進に関する協定」を締結しており「海老名市民が生涯にわたり健やかで心豊かな生活を送れるよう歯と口を通じた健康の保持増進および健康寿命の延伸を図るとともに、地域社会の発展などに寄与すること」を目的として活動していますが、協定活動の一環として令和３年より市内の幼稚園保育園において、園児のお口の健康維持を目的に「キシリトールラムネ摂取事業」を行っています。
この活動は現在ロッテ（株）のTVCMに取り上げられています。 - 障がい者歯科診療/在宅歯科診療への対応
海老名市歯科医師会事務局に在宅歯科医療地域連携室を設置し、障がい者歯科や在宅歯科診療の相談を受けつけると共に、対応可能なお近くの会員医療機関をご案内しております。
海老名総合病院歯科口腔外科等とも連携を取りハンディキャップのある方々の地域に根差した診療を心掛けています。 - その他
６月歯の衛生週間イベント（ビナウォーク前の海老名中央公園）や各種健康講座等講演だけでなく、災害対応や警察歯科医（身元検案等）としても活動しています。
海老名市歯科医師会は、海老名市長をはじめ市行政の方々、衆議参議県議市議の議員の皆様、医師会薬剤師会を有する海老名市三師会の皆様、そして近隣歯科医師会や神奈川県歯科医師会からのご協力に感謝すると共に、この重要な連携を更に深めて、会員やスタッフ一丸となり研鑽を重ねて、市民の皆様の健口寿命延伸を図ってまいります。
これからも市民の皆様の引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。